壺阪寺来訪

南法華寺…奈良県高市郡高取町にある真言宗系単立の寺院となり、山号は壺阪山。一般には壺阪寺(つぼさかでら)の通称で知られています。

 

何分奈良の寺社という事もあり、いつなんの為に建ったか曖昧な箇所もあるお寺ですが、伝承では703年に開かれたと言われています。
かつては京都の清水寺が「北法華寺」と呼ばれ、壺阪寺が「南法華寺」として代表的な観音霊場として栄えていたとのことです。

 

古いだけあってとにかくよく燃えており、1096年・1211年を代表して幾度かの火災に見舞われ、戦国時代の戦乱に巻き込まれと災難の続いたお寺ではございますが、現在でも眼病へ験のあるお寺として愛されているお寺です。

さて、壺阪寺です。
先だって現地を拝見したのですが、私が現地を伺いましたのは眼病等のお参りではなく、1983年以来次々と増加を続けている大規模なインド仏教然とした仏像群でございます。

まず、規模が大きい。

 

後方に写ります天竺渡来大観音石像は高さ20m、総重量1,200トンと、その足元に立つと「あ、倒れてきたら避けられない」と思わせるに充分な圧を持った御姿となります。

その他各所に見どころのあるお寺ですが、とにかくそのインド然とした景色には小規模なアンコールワットか何かなのかといった錯覚さえ覚えます。


先程の天竺渡来大観音石像については1964年よりインドで行っているハンセン病患者救済活動への尽力に対する返礼としてインド政府によって提供された古石をインドの文化勲章受章者シェノイ氏とその一門、さらに延べ7万人のインド人石工の手によって66個のパーツに分けて制作され、日本で組み立てられたものとなります。
そのご縁なのか各所にインドからの器なども販売されており、適度な和印折衷を感じることができるスポットとなっています。

決してアクセスが良好な場所ではありませんが、関西で見ることが出来るインド寺院風景色、よろしければ一度ご訪問下さい。

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