お札のお話

面白い話を聞きました。

紙幣には偉人の顔が印刷されてますよね。歴史上にはたくさん偉人がいるのですが、「なぜこの人が選ばれたのか」を考えることで、その時代において日本がどんな世の中を目指していたのかが分かるというのです。

★1881年 神功天皇

古墳時代の第14代女性の天皇ですが最近の研究では実在しない説もあるとか。。

★1888年~1945年 菅原道真・武内宿禰・和気清麻呂・藤原鎌足・聖徳太子・日本武尊・楠木正成

彼らに共通するのは「英雄」であるということ。具体的に言うと皇族もしくは皇族を補佐した人たちです。つまり明治政府は天皇中心の国作りがしたかったのです。これまでの江戸時代は武家が権力を握っていたのですが、それを変えたいという意向が見えるのです。

★1946年~1963年 二宮尊徳・板垣退助・高橋是清・岩倉具視・伊藤博文

第二次世界大戦が終わると急に顔ぶれが政治家に変わります。これからは武力ではなく政治で発展していきましょう、ということで政治家がずらっと並びました。天皇主義が行き過ぎたんじゃないかと指摘したGHQが皇族に関わりのある人をお札に選ぶのはNOと言ってこれまでのお札は廃止されました。そんなGHQが特に絶賛したのが二宮尊徳さん!薪を背負って本を読み歩く銅像が有名ですよね。貧しいながらも勉学に励む、そんな二宮さんを目指してくださいね、というGHQからのメッセージだったのでしょうか。

 

★1984年 夏目漱石・新渡戸稲造・福沢諭吉

我々は見慣れてますが当時、お札に夏目漱石が出てきたのはかなり衝撃的だったらしいのです。政治家ばかりだったのに急に人気作家が出てきたから!これまでは参政権がなく「政治は偉い人がするものだ」「雲の上の存在」という意識だったのですが政治が民主化してきて国民に近い存在となり政治家のスキャンダルや汚職事件が発覚して政治家の信頼が損なわれるようなことがあったんです。そんなことから文化人でいこう、となったそうです。

★2000年 紫式部

★2004年~2024年 野口英世・樋口一葉・渋沢栄一・津田梅子・北里柴三郎

現在から未来の紙幣ですが、3人に1人は女性を入れよう!!という意識が芽生えたのがこのブロック。ここでようやく男女機会均等の風潮が高まっているということをアピールしようとしているのです。

 

 

前を振り返ることで「今、こういう日本が良い日本であるということを国民に示したい」そういうメッセージをが常に含まれてきたのがわかるんです。

 

日本でお札が流通し始めたのが1881年、約140年前なんです。たった140年なんだと思いました。今は、クレジットカードやpay payなどキャッシュレスが流行してますよね。お札がなくなってしまう未来も遠くはないのでしょうか。そうだとするとお札って本当に短命だなと思ってしまいます。

以上、かいつまんで書きましたが私が最近聞いた深ーい話でした( *´艸`)

烏丸今出川店 奥村

SNSでもご購読できます。