
こんにちは。事業本部の秋葉です。
記事を書くにあたり、去年の今頃は何をしていたんだっけ?と
カメラロールを遡っていると、京都国立近代美術館で開催されていた
「没後50年 藤田嗣治展」に行っていました。
藤田嗣治というと「乳白色」の下地で描かれる裸婦の美しさが、
当時のパリの画壇に衝撃を与え、フランスで愛された画家として有名ですが、
その後日本が戦争を始めると、国による表現規制の下、作戦協力画を多く発表しています。
この藤田嗣治展では、パリ時代の女性的で優美なテーマから一転、
戦時下に描かれた全体的に暗い戦場の絵を対照的に展示しており、
時代背景と画家がこんなにも影響するのか、と衝撃を受けました。
ここで「何の話してるのかよく分からん」って人のために、分かりやすい映画を紹介しておきます。
なんと、この激動の時代を生きた藤田を主題とした映画が2015年に公開されています。
日仏合作で、主演はオダギリ・ジョーさんです。
「日仏合作」ってだけで、映像の美しさは間違いない感じがしますよね。
ここまでの話にまったく興味が湧かない人もいると思いますが、
せめて本作で藤田嗣治にめちゃめちゃ寄せたオダジョーだけでも見てください。
このポーズかっこいいですよね。実際やると猫がすごい暴れて大変なことになります。
このように、画家の人生を映画化している作品は他にもたくさんあり、
最近では、その名を知らない人はいないであろう巨匠ゴッホを主題とした映画が現在公開中です。
え、もうゴッホ本人じゃん…?ってくらいそっくりですね。(本人見たことないけど)
ゴッホの映画は他にもたくさんあり、
2017年にはゴッホの油絵が動くというアニメーション映画が公開されていました。
すごすぎてもう…どういう技術…?となってしまいますが、
内容はざっくりと、ゴッホの謎の死を追求していくというサスペンスです。
この映画が製作されたこと自体、ゴッホの存在の大きさ、後世への影響力の大きさがうかがい知れます。
「絵描くのうまくないし…」とか「美術は苦手…」ということで
美術館に行って絵画鑑賞するというのはハードルが高いと敬遠しがちな方も多いですが、
画家の人生を知った上で作品を鑑賞すると、少し身近なものに感じられるのではないかと思います。
映画は美術館の展示と違って、画家が生きた時代背景も描かれているので、
美術というより歴史を見ている感覚が近いかもしれません。
とにかく勉強になるので、画家を知るきっかけとして映画はおすすめです。
来年春には、京都市美術館が京都市京セラ美術館としてリニューアルします。
迎え来る新年に向けて「何か新しい趣味を開拓したい」「感性を磨きたい」と思っている方、
ぜひ参考にして頂けたら幸いです。