ここに子供たちが小さい頃に住んでいた貸家がありました。
子供たちがご近所の人にかわいがってもらった思い出や
子育てを必死でやってた頃の思い出がいっぱいの家がありました。
天井裏にネズミが棲んでいて走っている音やガリガリと壁をかじる音に悩まされていた日々。
うっかり出しておいた食べ物をかじられてしまった日も。
あれから四軒長屋の住人の人もどんどんいなくなって、すべて空家になりました。
ある日ブルドーザーがやって来て次々に建物は壊されていきました。
さみしい気持ちでいっぱいです。
ここにまた新築一戸建てが建つのでしょう。
老朽化して役目を果たした古い家が今どきの素敵な家に生まれ変わる。
古い貸家に住んでた私は今後は味わうことのできない貴重な経験をしたんだなあって思います。
ネズミたちはどこへ行ったのでしょうね。
左京店 松ヶ枝