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祇園祭 KYOTO Gion Matsuri
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鶏鉾 ―にわとりぼこ―

下京区室町通四条下ル鶏鉾町

古代中国の帝王・尭の時代の史話「諫鼓(かんこ)」にもとづいた鉾です。尭の時代は天下がよく治まり、不満のある者が叩く太鼓が全く鳴らず、そこに鶏が巣くったと言われています。別に、日本神話を主題にしたという説もありますが、いずれにしても平穏な世をテーマとしています。

懸装品は叙事詩『イーリアス』の一場面を描いた16世紀の見送が重要文化財に指定されています。現在の見送は後に復元新調されたもので、13~16日間は初代の見送も展示されます。

稚児:無名

天王:住吉明神

 

不思議な形の鉾頭

江戸の作風を映した稚児人形

竹製の三角形を2つあわせた中央に円形の銅盤。鶏鉾の鉾頭は、由来が定かでない不思議な形をしています。これは、鉾の主題である中国史和の象徴で、円形の銅盤は民の不満を訴える太鼓(諫鼓)の中に入っている鶏の卵だという説が一般的です。

ほかに円を太陽とする説もあり、その場合は、3つの尖端を飾る苧束(おたば)を黒雲ととらえるそうですが、その理由についてもはっきりとしたことは分かっていません。

文久3年製作の稚児人形は、山口源ノ光好の作です。面長の顔立ちと少し大人びた印象は、この時代の特色ともいわれ、口元からはほんの少し歯ものぞかせています。多くの稚児人形には名前がつけてありますが、鶏鉾は不明です。天冠は中央を雄鶏で飾り、手にはバチ、正面には鞨鼓(かっこ)も提げ、ここでも鉾の主題を表現しています。豪華な天冠は、町会所の展示の時からつけられるので、間近でじっくり見ることもできます。

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